豆満江 : 夢の国・亞洲文化宮

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豆満江

20131202

doumanjiang.jpg

2010年/中国/1時間30分(中国インディペンデント映画祭で鑑賞)
監 督  張 律(チャン・リュル)
原 題  豆満江
英 題  Dooman River

<あらすじ>
中国、朝鮮の国境である豆満江の中国側には、たびたび脱北者が現れる。少年チャンホは北朝鮮のジョンジンに食料を分けたのをきっかけに、自宅で食卓を囲んだり、遊んだりするようになる。その後深夜突然現れた北朝鮮の青年を家にあげたことで深刻な事態が発生。村では脱北者をめぐる問題が次々と起こったことから、取り締まりが強化される。そんな中、隣村とのサッカーの試合が近づき、チャンホは上手なジョンジンに出場を要請、彼は必ず行くと約束する。

<感想など>(ラストに関するネタバレを含みます。)
トラックの荷台から、人がばらばらと逃げていく。主人公の祖父は、北朝鮮の青年をためらわずに自宅にあげる。姉は家族同様彼に食事を出す。こうした一連の光景が、とてもゆるく感じられた。警戒もせず彼らを助ける村人の姿は意外だ。けれども物語が進むうちに、その背景がおぼろげながらわかる気がしてきた。

チャンホは祖父と言葉が不自由な姉と暮らしている。父は事故で他界、母は韓国に出稼ぎに行ったままだ。質素な生活ぶりだが、対岸に住む人々はさらに過酷な状況下にある。同じ朝鮮語を話しながら互いの国情は全く違う。かつて対岸から嫁いできた老婦人のような例は少なくないのだろう。

子どもたちは対岸との複雑な事情をある程度理解しながら、友達関係を築いていく。チャンホは、大事な家族を傷つけられた腹立たしさを表に出しつつ、友人との約束は尊重する。彼の驚愕、悲憤、そして最終的な行動には、なかなか納得できず、鑑賞後ずっと引きずってしまった。

姉の描いていたつり橋が賑わっている光景を、現実世界で見られる日が来るだろうか、なんて思っているうちにENDとなっていた。

上映後のQ&Aによれば、張律監督が本作を構想したのは制作の10年前だったとのこと。作品の舞台と似た地域で育った監督ならではの、リアルな描写が衝撃的だった。例えば北朝鮮の青年が自国のTV放送を見た瞬間のリアクション。出された食べ物をじっと見つめてからかきこむ動作。飢えを経験したことのない者、追われたことのない者には想像もできない光景だと思う。

キャストは、村長と豆腐屋の女将をのぞきすべて地元の人とのこと。存在感の大きい祖父も、豆腐屋の女将にビンタを食らわした村長の妻も、そのほか酒におぼれる男たちも、迫真的な演技で素人には見えない。特に主人公の少年は目力が強く、彼の悲しみが心に突き刺さるようだった。

確かに、監督の言うように寒々とした作品。それは考えさせられることが多い、ということだ。

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