セデック・バレ 第一部 太陽旗 : 夢の国・亞洲文化宮

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セデック・バレ 第一部 太陽旗

20130426

SeediqBale.jpg

2011年/台湾/2時間24分(劇場で鑑賞)
監 督  魏徳聖(ウェイ・ダーション)
原 題  賽德克•巴萊 上集:太陽旗
英 題  Seediq Bale
出 演  林慶台(リン・チンタイ) 大 慶(ダーチン)
     馬志翔(マー・ジーシアン) 安藤政信 木村祐一
     除詣帆(シュー・イーファン) 蘇 達(スー・ダー)
     河原さぶ 除若瑄(ビビアン・スー) 春田純一

<あらすじ>
19世紀末の台湾中部。セデック族マヘボ社のモーナ・ルダオ(大慶)は、他集落との狩り場争いで二つの首を取り、一躍、その勇名を馳せる。そんな中、1895年の下関条約で台湾の統治権を得た日本が、彼らの住む山岳地帯にも押し寄せる。セデック族は果敢に抵抗するが結局帰順を余儀なくされる。

時を経て先住民族の各集落は日本の統治下にあった。低賃金で過酷な労働を強いられるセデック族は、次第に不満をつのらせていく。度々トラブルが起きる中、モーナ・ルダオ(林慶台)は血気盛んな若者たちに「日本人に逆らうな」と言い続ける。しかし彼は機に乗じて決起の先頭に立つ。

<感想など>
公開2日目の初回。前日に続き監督挨拶が予定され、上映前のロビーはラッシュアワー並みの混雑だった。魏徳聖監督を見るのは『海角七号/君想う、国境の南』以来2回目。当時すでに本作品を制作中であるときいていたので、かなり長い間このタイトルは頭の中にあった。

今回は過酷を極める撮影の中、監督は、妥協を許さない姿勢を貫いたとのこと。細身で優しいまなざしの人物からはなかなか想像できなかった。大好きなアクションシーンを多く取り入れ、やりすぎ、と言われるかもしれないと笑っていた。いったいどんなアクションなのか興味をそそられる。

監督の「一部、二部、覚悟して最後まで観てください」との言葉にやや緊張して鑑賞開始。
最初セデック族が山地を駆け回るシーンでは、現実離れした感覚だった。風景と衣装の彩が鮮やかで、男たちの筋肉の盛り上がりが作られたように見えたからだ。しかし次第に夢との現実ともつかないその世界に引き込まれていった。

セデック族は複数の集落に分かれ、それぞれが狩り場を巡って対立関係にある。生まれながらに戦いを強いられる男たちは、生きること自体命がけだ。同じ集落内でも実力の有無がはっきりするシビアな世界である。頭目がいかに尊敬に値する人物なのかが、序盤で叩き込まれた。

年月がたち、中年のモーナ・ルダオは一見牙をもがれた獣のようだ。しかし睨まれるとこちらまで緊張するほどの、他の人々にはないオーラが感じられた。演技する林慶台氏はとても素人には見えない。プロフィールを参照すると、タイヤル族の長で教会の牧師とのこと。実生活でも人々の尊敬を集めている人だからこその存在感なのだろう。

後半は日本の統治に対する不満が爆発するまでの過程が丁寧に描かれる。
日本側は花岡一郎、二郎兄弟のような優秀な人材を統治のために使ったり、先住民と日本人との婚姻を進めたりと、人々の生活そのものを日本化する政策をとる。その中では当然のことながら差別意識が生まれる。雇用主と労働者との間に一触即発の緊張関係が生じ、学校では先住民の子どもが理不尽な扱いを受け、セデック族の中では日本の機関で働く者との間に温度差が生じる。そうした状況の中、モーナ・ルダオの、秘かにマッチの先を集める行動は、不気味に映る。若い時代の直情実行に比べ、なんと沈着冷静なのか。彼の並みならぬ覚悟が表れている場面だった。

第一部は悲惨な場面で終わる。「一部は非常に重い。二部には救いがある」という監督の言葉に促され、心身ともにクタクタではあったが、引き続き二部も観ることにした。


trackback

セデック・バレ 第一部 太陽旗 (賽德克·巴萊) :龍眼日記 Longan Diary

その国や土地特有の文化、風習について他者が批判すること、 ましてや力で取り上げようとすることは愚かだ。 今までそうぼんやりと考えていた。 しかし日本統治時代に日本が台湾に...

コメント

「霧社事件」本作で初めて知りました

孔雀の森さん、こんにちは。
監督の舞台挨拶があったのですね、いいな~。
孔雀の森さんのように一部二部を一気に観るべきなんだろうなーと
思いつつ、私はとりあえずこの週末は一部だけ鑑賞です。
でもやっぱりあの後が気になって仕方ありません。
監督が二部には救いがあるとおっしゃっていたのですね。
よ、よかった・・・
一部は興味深く引き込まれる一方であまりのハードさにクラクラしたのも事実です。
感想については二部も観てからでないとキチンと語れないかな、
という感じですね。

気軽にお勧めできない超大作!

sabunoriさん、こんにちは♪
「霧社事件」については概要だけちょこっと読んだのですが、
いざ鑑賞の段になると、そんなちっぽけな知識は全く役に立たず、
初めて知った感覚でした。
映像の生々しさに、衝撃を受けたとしか言えません。
この感想を書くときに、一部二部同時にしようか、どうしようかと
迷いました。
おっしゃるように、一部だけではなんとも言えなくて。
でも前半の印象を深く刻んでおこうという意味で、書いてみました。
私は交通費や時間のことを考えて続けて観たのですが、終わったら
もう、頭痛がひどくてたいへんでした。
水分不足もあったと思いますが、やはり内容から受ける衝撃ですね。
二部のご感想、楽しみにしています。
恐る恐る拝見する、と言った方が正しいでしょうか。
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