桃(タオ)さんのしあわせ : 夢の国・亞洲文化宮

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桃(タオ)さんのしあわせ

20130117

taojie.jpg

2011年/中国・香港/1時間59分(劇場で鑑賞)
原 題  桃姐
英 題  A Simple Life
監 督  許鞍華(アン・ホイ)
出 演  劉徳華(アンディ・ラウ)葉德嫻(ディニー・イップ)
     秦海璐(チン・ハイルー)王馥荔(ワン・フーリー)
     秦 沛(チョン・プイ)黄秋生(アンソニー・ウォン)

<あらすじ>
映画プロデューサーのロジャー(劉徳華)は、メイドの桃(タオ)さんに、生活のほとんどをまかせている。彼女は13歳のころから60年間、一つの家庭に仕えてきて、今その家に住むのはロジャーだけだ。そんなある日、タオさんが脳卒中で倒れて入院。後遺症が残った彼女は、退院後施設に入所することになる。ロジャーは初めてタオさんの存在の大きさに気づき、度々顔を見せ、一緒に外出する。タオさんは入所者たちと少しずつ交流を深め、やがてみんなにとってかけがえのない存在になっていく。

<感想など>
高齢者介護施設が登場する物語では『老人ホームをとびだして』が記憶に新しい。そこでは高齢者同士の交流が主に描かれたのに対し、本作は、家族同様、あるいはそれ以上のつながりがある二人を主軸にしている。介護、施設などを話題とした作品が、年々胸に響くようになるのは、それが切実な年代に近づきつつあるからか…。

さてこの作品、画面を流れるままに眺めるだけでも味わい深い。でももう少し掘り下げ、一つ一つの描写へのこだわりがわかると、より感銘を受けるのではないか…と思ったのは鑑賞後だった。

例えば、ロジャーを演じる劉徳華は実年齢よりも若く見えるが、老眼鏡をかけたり外したりする場面を見ると、やはりその年齢なのだな、と感じる。実在の人物ときくと、劉徳華自身がまさにその人、ロジャーだと錯覚する。タオさんを演じる葉德嫻も同様。映画関係者が本人役で登場するからなおさらだ。

タオさんの存在感は、他の登場人物を通して描かれる。彼女が倒れる前は、二人は互いに空気のような存在だった。タオさんがロジャーの身の回りの世話をするのも、彼の目の前に好物が並び衣類が整っているのも、ごく当たり前の光景だ。ところがタオさんが倒れた晩から、ロジャーの生活が一変。その<静かな天変地異>がものすごくリアル。母親(王馥荔)が泊りに来た時、彼女の一挙一動がロジャーの神経にさわる様子から、その場に存在しないタオさんが、とても大きく感じられるのである。

また、最初のうち施設に大きな違和感があったタオさんが、入所者の事情を知り、彼らと触れ合っていくうちに、彼らから絶大な信頼を寄せられるようになる。冷たいイメージだった介護主任(秦海璐)もタオさんとの出会いで軟化たような気がする。タオさんが施設から救急車で運ばれていく場面では、以前無表情、無反応だったおじいさんが、少し姿勢を変える。この人にとってもタオさんは大きな存在だったのだ。どんな環境でも人のために尽くそうとする生き方は、なかなか難しい気がするが、そういう姿勢は見習いたいものだ。こう思うのも年のせいか。

再鑑賞したらもう少し細部までわかりそうな気がする。今疑問に思っているのは次の通り。
・賃貸住宅に居座っている住人に立ち退きを強制するために、数人が脅しをかけた場面。
・黄秋生が演じるのはロジャーの友人だが、彼の立場がよく理解できなかった。介護施設を斡旋しているようだが、かなり悪徳なことをやっているのでは?
・介護主任はなぜ春節の夜帰らなかったのか。タオさんの問いに無言だった彼女の心とは?部下の介護者たちに休暇を取らせるため、だけではないだろう。

近場で公開されるときき、正月休みのうちに行ってきた。またまた鑑賞からだいぶ経ってからのレビュー。でもさきの「大魔術師」に比べるとかなり覚えている。「大魔術師」はその前に1本(じじぃドラゴン)観た後の2本目。やはり記憶を鮮明にするためには1日1本が限度かと思う今日この頃。

trackback

桃(タオ)さんのしあわせ(桃姐) :龍眼日記 Longan Diary

英語タイトル「A Simple Life」は少々味気ない。 それに比べると邦題「桃(タオ)さんのしあわせ」は悪くない。 しかしやはり原題「桃姐」が一番しっくりくるような気がする。 買い物

コメント

ホント、1日1本が基本ですね。

孔雀の森さん、こんばんは。
孔雀の森さんが抱かれた疑問に回答できたらいいな・・・と思ったのですが
鑑賞から時間がたってしまっていることと、私の理解度が低いことから
何ひとつ「こうじゃないかしら」という意見ができません。
情けないわー。(笑)
アンソニー・ウォンはかなり怪しげな人物でしたよね。
ロジャーとは友人だからいろいろ良くしてくれていたけれど、
友人じゃなければ相当あこぎなことをやられそう・・・。(笑)
タオさんが徐々に老人ホームの中で周りから信頼を得ていく様子は
観ていて説得力がありましたね。

「大魔術師」私もすでに記憶の彼方です。
感想が書けないわ・・・。

欲張ってしまうのですね。

sabunoriさん、こんばんは♪
本人役で出演している方々の中で、私がわかる人は限られていましたが、
知っていたら楽しみもまた増えるのでしょうね。
ロジャーが、サモ・ハン、ツイ・ハークと一緒にビジネスの話を
する場面では、本音トークだなあと思いながら見入っていました。
今、もう一つ印象的な場面を思い出しました。
タオさんとロジャーが食堂に入ったとき、一人の男性客がすぐに、
別の合席となるテーブルに移り、一テーブルを二人に譲る場面です。
私の周りではなかなか見られない光景で、心が温まりました。

遠方の劇場だと、1本だけではもったいなくて、無理して
いくつも観たくなります。
前は3連続、なんてこともあったけれど、最近は2本でも
ハードだわ~。
映画を観続けるために目をいたわってあげなければ。
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