盗聴犯~死のインサイダー取引~ : 夢の国・亞洲文化宮

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盗聴犯~死のインサイダー取引~

20120827



2009年/香港/1時間40分(劇場で鑑賞)
原 題  竊聽風雲
英 題  Overheard
監 督  麥兆輝(アラン・マック)  莊文強(フェリックス・チョン)
出 演  劉青雲(ラウ・チンワン) 古天樂(ルイス・クー)
     呉彦祖(ダニエル・ウー) 張静初(チャン・ジンチュー)
     方中信(アレックス・フォン)王敏德(マイケル・ウォン)

<あらすじ>
ジョン(劉青雲)、ヨン(古天樂)、マックス(呉彦祖)は港警察情報課の刑事。株の不正取引の疑いがある企業とその社長の監視を続けている。ある日株価高騰の情報を得たヨンとマックスは、誘惑に負け株取引を始めてしまう。末期癌のヨンには重病の息子がおり、家族に残す金が必要だった。マックスは婚約相手が富豪であることに劣等感を持っていた。最初は止めに入ったジョンも、上司グォン(方中信)の妻マンディ(張静初)と不倫関係を続ける中、すべてを隠し通す決心をする。

<感想など>(ラストに関するネタバレを含みます)
今回の3人が『盗聴犯~狙われたブローカー』の3人とは別人とわかっているのに、なぜか比較してしまった。呉彦祖の役柄は全く違う。古天樂の役柄は厚い情と不器用さが共通点。そして劉青雲の役柄はかなりの部分、重なって見えた。何を考えているのかわからない作為の人、という点だ。ブローカーの彼は出所した後に生きる道を見出している。今回の彼は大物逮捕に大きく貢献する。裁かれるのだろうが今後も生きていくのだ。

ジョンの一番の謎は、上司(しかも親友?)の妻と逢引きを重ねながら平然としているところだ。元恋人同士の再燃らしいが、なんとも理解に苦しむ行動である。マンディの「自宅は夫からもらった」という台詞からは、愛情よりも物を優先したようにも受け取れる。とすれば、両者の一連の行動は計画的離婚に向けての道のりとも思える。一見蛇足のような展開だが、2人の人間性を暗示する意味で重要な部分と言えるかもしれない。

そんなジョンに比べると、ヨンはわかりやすい。家庭を大事にする彼は、勤務が夜に集中することに不満を抱いている。犯罪に手を染めたのも家族のためだ。切羽詰まった面持ちに、こちらの感情も揺さぶられる。

最も冷静に見えるマックスの意外な激情は興味深かった。ただ一つわからなかったのは、彼の「その後」である。車に乗っているのを見つかったところまではわかるのだが、あの後どうなったのだろう。見落としてしまったのだろうか。このモヤモヤをなんとかしたい。

主眼は職務を逸脱した警察官の転落に置かれているが、一方で生活者としての男たちの描写にも興味をそそられる。ヨンは良き家庭人でありたいとする思いに溢れている。これから家庭を築こうというマックスは「逆玉の輿」の立場が苦しそうで、結婚生活に不安を抱いているのがわかる。ジョンの場合は、指輪と花束を持っていくシーンを見ても、彼女に対して本気なのかどうかよくわからない。そしてマンディの夫グォンには、中間管理職の悲哀が漂っている。上司と部下の間でサンドイッチ状態、妻は部下と不倫中…。なんて悲惨なのだろう。彼はちっとも悪くないのに。

潜入調査の緊迫感あふれる場面や、株価高騰にわきかえる人々の姿に目を奪われながら、人間の奥底に潜む魔物にドキリとさせられる。何かのはずみでタガが外れてしまうこともあるのだ、なんて思うと、ちょっと震えがきた。


trackback

竊聽風雲(Overheard) :香港熱

雨の香港。 茶餐庁で朝ごはんを食べた友人といきなり「やることないよねぇ」と向かった先は 油麻地(やうまてい)の映画館「百老匯電影中心(Broadway Circuit)」。 妻夫木くんの「豚

「竊聽風雲」 :TK.blog

『竊聽風雲』(盗聴犯~死のインサイダー取引~)  OVERHEARD 製作年:2009年 製作国:香港 監督:アラン・マック(麥兆輝)、フェリックス・チョン(莊文強) 出演者:ラウ・

コメント

金で命を落とす者、助かる者

孔雀の森さん、こんにちは。
この作品、あの結末がこれぞ香港映画!というエグさでしたねー。
3人の中で一番感情移入しやすかったのはやはりヨンでした。
愚かではあるけれど家族を守るため必死な姿が印象的でした。
この時の鑑賞では日本語字幕なしだったため、細かなセリフを聞き逃していて
ジョンについて多少誤解していた部分もあるのですが、
今回もう1度日本語字幕付きで再鑑賞してもやはり好きになれない人物でした。
死人に口なし、とばかりグォンに罪をなすりつけるし。(怒)

ところでマックスのその後、ですが・・・
確か殺されているのをジョンらに発見されるシーンがあったような気がします。

助かった彼はどうなるのでしょう?

sabunoriさん、こんにちは♪
マックスのその後、教えてくださりありがとうございます。
モヤモヤが解消されました!
ただ悲惨な感覚は更に強くなりました…。
確かにヨンは愚か、というか不器用というか、
観ていて危なっかしい感じが漂っていたと思います。
でも一途なところに好感が持てました。
最後の場面は、よくあんな展開を考えたもんだと、
驚きながらも感心。
でもあまりにも悲惨だからもう見たくありません。
ジョンはこれからどんな人生を歩むのだろうと思う結末でした。
また仮面をかぶり続けるのかしら…なんて考えるとちょっと気が重いです。
この作品の感想、書いていくと沈んでいきそうなのでこの辺で。
「2」の方が面白かったわ~

お久ぶりです☆

おっ、ご覧になったんですね!
私、自分のブログで「夏の香港傑作映画まつり」で今作品を
見に行きたい~なんて書きましたが、実は2年前の台湾旅行での
機内で鑑賞しており感想まで書いておりました~^^;はは
で、ラストを思い出し劇場での再鑑賞はしませんでした。

ところで『盗聴犯~狙われたブローカー~』は見てないのですが、
こちらはいかがでしたか?
孔雀の森さんの感想はネタバレ含むと記載されてあったので
拝見してないのですが、最後に「サービス満点のストーリー展開だった。」
と書かれているのをチラっと見てちと気になってます☆

P.S もうすぐ東京国際映画祭ですね^^
観たい作品はいくつかあるのですが、日程がまだ発表に
なってないので行けるかどうか微妙なところです。
孔雀の森さんは気になる作品はありましたか?

こちらこそご無沙汰してます☆

TKATさん、こんばんは♪
早々にご覧になっていたのですね!
本作品は正直なところ観ているのがつらく、自分的に再鑑賞はない
という気がします。
特にラストはショッキングでした…。

『盗聴犯~狙われたブローカー~』の方は、アクション全開で
ハラハラドキドキの連続。おもしろかったです。
ダニエル・ウーが両作品では全く違うキャラクターで、どちらかと
言えば『盗聴犯~狙われたブローカー~』の方が見ごたえありました。
(あくまで自分の感想)

東京国際映画祭、観たい作品はたくさんありますが、日程と
相談する必要がありますね。
というか、最近情報に疎くなっていて、今TKATさんのコメントで
ようやく動き出そうとしている私。
渋谷で行われる映画週間の方にも行ってみたいです。

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