インドシナ : 夢の国・亞洲文化宮

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インドシナ

20120808

Indochine.jpg

1992年/フランス/2時間39分(レンタルDVD)
監 督  レジス・ヴァルニエ
原 題  Indochine
出 演  カトリーヌ・ドヌーヴ  リン・ダン・ファン
     ヴァンサン・ペレーズ  アンリ・マルトー
     ジャン・イアンヌ  エリック・グエン
     ジャン=バプティスト・フィン

<あらすじ>
1930年代のフランス領インドシナ。ゴム園を経営するエティエンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、父(アンリ・マルトー)、養女のカミーユ(リン・ダン・ファン)と暮らしていた。アンナン皇女のカミーユは5歳の時、両親が事故死してエティエンヌに引き取られたのだった。エティエンヌはフランス人将校、ジャン=バチスト(ヴァンサン・ペレーズ)と恋人関係にあるが、カミーユも彼に熱烈に恋をしていた。やがてジャン=バチストは離島に左遷され、カミーユはフランス留学から帰ってきた富裕層の息子タン(エリック・グエン)と結婚させられる。しかし自由を提唱するタンの手助けで、カミーユはジャン=バチストを追う旅に出る。途中、奴隷労働から逃げ出した家族と共に、ようやく離島に到着するが、親しくなった母子が不当に殺害されたのを知り怒りが爆発、フランス軍人を銃殺してしまう。

<感想など>
60歳を超えた主人公エティエンヌが、義理の孫を相手に自身の半生を語る形で進行する。だが途中、カミーユが故郷を離れ発砲事件を起こし、ジャン=バチストと共に追われる身になると、主役が一時カミーユに移ったような展開となる。淡々とした主人公のナレーション部分と、その間に挿入された逃走劇は、物語全体に緩急をつけているようにも感じられた。

壮大な歴史ドラマであると同時に、フランス人エティエンヌの人間性を様々な角度から映し出していて興味深い。彼女は、経営者、娘、母、恋人と、色々な顔を持つ女性だが、時に娘の前では父の立場にもなる。二人で踊る場面などそのいい例だ。彼女を立派なレディにするためには、父の役割が重要だと考えているのだろうか。カミーユをリードするときのエティエンヌは、威風堂々とした父親に見える。

経営者としてのエティエンヌにも男性の風格が漂う。労働者を統率し、時には制裁を加え、一緒に汗も流す。元々カミーユの親の領地だったということで、後継者へのバトンタッチが念頭にあるのだろうか。彼女は支配側の人間であるが、父同様その土地に暮らす人々と折り合って生きようとしている。人々に隷属を命じる軍人とは性質が異なると思う。

立場と情のはざまに揺れ、最終的にカミーユと決別せざるを得なかったエティエンヌ。恋人との関係よりも、父親、カミーユ、男友達の軍人ギイ(ジャン・イアンヌ)、カミーユの息子(ジャン=バプティスト・フィン)との関係の方が印象深いのは、彼らの方が、彼女の人生の選択に色濃い影響を与えているように見えるからだろうか。

支配する側のエティエンヌが、実は見えない鎖に縛られて自由のない人生を送ってきたのに対し、カミーユは自由を求めて羽ばたいていく。演じるリン・ダン・ファンは、あどけない顔からは想像もつかない大胆さで、カトリーヌ・ドヌーヴ相手に勝負を挑んでいる。こうして考えていくと、ジャン=バチストは三角関係の要なのに、何故か印象が薄い。非人道的な行いに怒りをあらわにし、時に激しい気性をのぞかせながらも、彼の本心が伝わってこないからかもしれない。一体彼はどちらを本気で愛していたのだろう。

風光明媚な海、山、川。海に漂うサンパンや、樹木の生い茂るプランテーション。豊かな自然の中で繰り広げられる人間ドラマに、いつしか時間も忘れてしまった。

やはりカトリーヌ・ドヌーヴはどの立ち位置でも絵になる人だ。


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