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ヘリオス 赤い諜報戦

20160728

赤道ヘリオス

2015年/香港/1時間58分(レンタルDVD)
監 督  梁樂民(リョン・ロクマン)
原 題  赤道 Helios
出 演
張學友(ジャッキー・チュン) 張家輝(ニック・チョン) 張 震(チャン・チェン)
余文樂(ショーン・ユー) 王學圻(ワン・シュエチー) 文詠珊(ジャニス・マン)
チ・ジニ チェ・シウォン ユン・ジニ
馮文娟(ジョイス・フェン) 顧美華(ジョゼフィーヌ・クー)

<あらすじ>
韓国製の超小型核兵器〈DC-8〉が香港で取引きされるという情報が入る。香港警察は、核の専門家であるシウ教授(張學友)、韓国の開発担当者らを招聘し、リー隊長(張家輝)を中心に対策に当たる。犯罪組織「ヘリオス」の使者(張震)は、取引場所からの追跡を逃れ、〈DC-8〉を路上に残したまま行方不明に。〈DC-8〉の安全確認をすませた韓国側は、これを本国に移送する予定だったが、中国政府調査局のソン(王學圻)が難色を示す。リー隊長は「ヘリオス」の情報を得るために、武器の元調達人、ソフィア(顧美華)を訪ねるが、間もなく彼女は殺害される。

<感想など>(ネタバレしています)
久しぶりのアクション、カーチェイス、銃撃戦に気持ちが高ぶった。日常と切り離された世界に招待された気分で、次から次へと繰り出される緊迫感あふれるシーンを堪能した。

豪華俳優陣にも注目!である。まず、悪に徹する張震の鋭い眼差しにくぎづけになった。張家輝のシャープな動き、張學友の微笑みにも心を揺さぶられる。韓国陣は銃撃戦での身のこなしが素晴らしく、2人が背中を合わせて並ぶと一幅の絵になっている。

さて、ストーリーの方はと言うと…まさかの悪人判明で、すっかり人間不信に陥ってしまった。いろいろと布石があるのでは?と思い、再鑑賞した。彼を悪者として見ると、最初とかなり違う印象になる。み~んな、しぐさが微妙だ。あの人もこの人も怪しい。

突っ込みどころも多々あった。
韓国陣は何度か激しく応戦するが、大事な任務を任されている人間が、銃撃戦に巻き込まれるような現場に行くなんて、ありえないのでは? 最初の取引場所での応戦など、香港警察に任せておけばいいのに、と思ってしまった。命がけの任務とはあくまで「核」に関してでは? でもこの人たちのアクションシーンがないとがっかりする人もいるだろうな。

また、韓国側の3人が食事中に機密事項を大声で話す場面。これもありえないと思ったが、もしわざわざこういう演出を見せているとすれば、チェ理事官(チ・ジニ)以外の2人が大いに怪しい。情報屋の死亡にしても、香港通の彼女が関与しているとか?妄想がますます逞しくなる。(笑)

また、張震演じる使者と行動を共にしていた女性(文詠珊)は、一旦捕えられた後、ヘリオス追跡のために運転させられるが、かなり安直では?〈DC-8〉の輸送も手ぬるいし。
挙げればきりがないが、同時に突っ込みを楽しんでいる自分もいた。

物語は謎を残したまま日本で終わる。
今後解明してほしいこと、要望は下記の通り。
1 リー隊長とソフィアの関係は?彼はソフィアの孫娘を知っているのか。
2 ソフィアと、ヘリオスの使者との関係は? 親子関係?
3 旅客機墜落のときに行方不明になった客室乗務員とは誰?
4 ソン(王學圻)のそばにいたユアン(馮文娟)は今どこに?
5 ソンに広東語で対応し続けたシウ(張學友)が、最後に北京語を使った意図は何なのか。
6 リー隊長は今回で終わり? できれば過去のシーンで登場してほしい。彼の今までの人生が限りなくダークに見え、興味がわいてくる。でも、彼の生存説もアリかも。

続編はできるだけ早く観たいものだ。(なければおかしいでしょ‼)
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ネイキッド・ソルジャー 亜州大捜査線

20131125

juesewuqi.jpg

2012年/香港/1時間35分(劇場で鑑賞)
監 督  麥子善(マルコ・マク)
原 題  絶色武器
英 題  Naked Soldier
出 演
洪金寶(サモ・ハン) 謝婷婷(ジェニファー・ツェー)
安志杰(アンディ・オン) 陳雅倫(エレン・チャン)
伍允龍(フィリップ・ン) 貝安琪(アンキー・バイルケ)
康佳琪(ニック・キー) 黃秋生(アンソニー・ウォン)

<あらすじ>
1980年、インターポールの捜査官ロン(洪金寶)は麻薬取引現場突入で大きな功績をあげる。ところが逆恨みした組織の襲撃により家族を失い、連れ去られた10歳の娘は15年たった今も行方不明のままだ。現在は引退して養女スキニー(康佳琪)と暮らす彼だったが、インターポールのサム捜査官(安志杰)から、暗躍する麻薬組織に対処するための相談役を依頼される。台湾に渡ったサムは、知り合ったばかりの女子大生メイシー(謝婷婷)が現地で起きた殺人事件に関与していることをつきとめる。さらにDNA鑑定の結果を知って驚愕する。

<感想など>(ラストに関するネタバレを含みます。)
ものすごく悲惨な場面からスタートするが、全体を通してみると暗さは感じられない。緊迫した場面の端々に笑いどころがある上、次から次へと新たな展開が重なって、目の前の場面に追いつくのに一生懸命だったからだろうか。物語展開よりも、むしろアクションやキャラクター重視の作品に思えた。

今回は敵味方関係なく女性陣の活躍が光り、男性陣は後方支援的存在に見える。謝婷婷、貝安琪、林佳陵らの、長い手足を存分に生かした技の数々は、筋骨隆々とした男たちをからめとるような妖艶さを放っていた。ファンの殿方には嬉しい場面続出!ではないだろうか。彼女たちの無駄のない肢体は、私にとっては完全に理想像!!なお、大注目は、サモ・ハンと組んで息の合った闘いを見せてくれる康佳琪。お色気で攻めるお姉さま方とは一線を画した粗削りな姿が新鮮だった。

さて最後の方で黃秋生が登場した時にはかなり混乱した。解説によれば麻薬密売の黒幕とのことだが、鑑賞中は台詞を見落としたのかよくわからなかった。洪金寶と手合せする黃秋生の動きが滑稽に映ったのも、彼の素性がつかめなかった理由の一つかも。でも貴重な場面だったのは確かだ。

鑑賞目的だった安志杰は、自分の希望通り今回は正義の方だったが、あまりにも平凡過ぎて物足りなかった。女性陣の裏方的役割だから仕方ないとしても、もっと突出した何かがあってもいいのでは?といつもの如く贅沢な要望が浮かんだ。なぜかギラギラした悪役の彼がずっと頭から離れないのだ。

終わってみればご都合主義的なお話で、日がたてば展開を忘れてしまいそう。でも工夫が凝らされたアクションの方は、しばらく記憶にとどまるだろう。

コールド・ウォー 香港警察 二つの正義

20131108

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2012年/香港/1時間42分(劇場で鑑賞)
監 督  梁樂民(リョン・ロクマン) 陸劔青(サニー・ルク)
原 題  寒戰
英 題  Cold War
出 演
郭富城(アーロン・クォック) 梁家輝(レオン・カーファイ)
林家棟(ラム・ガートン) 銭嘉楽(チン・ガーロウ)
彭于晏(エディ・ポン) 楊采妮(チャーリー・ヤン)
安志杰(アンディ・オン) 李治廷(アーレフ・リー)
劉徳華(アンディ・ラウ) 尹子維(テレンス・イン)

<あらすじ>
爆破事件直後に複数の警官が拉致される。その中には香港警察副長官リー(梁家輝)の息子ジョー(彭于晏)も含まれていた。強引に捜査の指揮を執るリーと、彼が感情的になるのを懸念するラウ(郭富城)は激しく対立。やがて長官からの命令でラウが臨時長官となり、副指揮官ツイ(銭嘉楽)、クォン(林家棟)らと共に捜査にあたる。犯人側からの身代金要求に対し、ラウは相応の金額9320万香港ドルを用意するが、実際の要求額は3333万香港ドルだった。犯人グループの追撃と失策、差額を載せた現金輸送車の襲撃、人質解放と、事件、事態がめまぐるしく展開する。そんな中、奪われた差額6000万香港ドルをめぐって、ラウに収賄容疑がかかる。

<感想など>
一度観ただけではつかめないほど複雑な内容。再鑑賞させる魂胆かしら。(笑)現時点で謎をたくさん残しておけば、今後の楽しみも増えるってわけね。本作の前後にもいろいろな物語が予想されるところから、あの「インファナル・アフェア」シリーズが思い浮かんだ。

内部犯行説が濃厚な中で、黒幕の正体をあれこれ考えさせられた。ラストで明らかになる悪役たちは、おそらく末端なのだろう。洗脳されたような雰囲気が不気味で寒気がした。黒幕について、次のような人物を挙げてみた。実は心の片隅で大ハズレであることを願っている。(思い通りになったらつまらないから:笑)

①出張中の香港警察長官(王敏徳:マイケル:ウォン)
現場に姿を見せない点で黒幕第一候補。
ラウを責任者に任命したところも怪しい。
②保安局局長ロク(劉徳華)
ラウに、リー父子に関する情報を簡単に渡したように見えた。
マスコミに対する不敵な笑みも怪しい。

なお、廉政公署調査主任チョン(李治廷)を、黒幕の一番弟子的立場と疑った。最後の引き抜きみたいな展開が本人の計画の一部に思えたからだ。でもあまりにも一本気なところからは悪者の顔が見えない。実は終わるまであのブルース・リーとは全く気づかなかった。

派手な爆破シーンや銃撃戦、カーチェイスだけでなく、人間模様にも釘付けになった。
警察内部の昇進争いと不祥事が実にリアルに描かれていて、映画とはいえ傍観できない気持ちにさせられた。定年間近のリーと、年下のラウとの間で繰り広げられる激しいやり取りには手に汗握り、その後の協力体制と和解には安堵した。しかしリー父子の今後を思うと胸がザワザワしてくる。

はやくも続編が計画中とのこと。DVDが出たら即買いを考えるほど、この続きが気になって仕方がない。

イップ・マン 最終章

20131030

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2013年/香港/1時間40分(劇場で鑑賞)
監 督  邱禮濤(ハーマン・ヤウ)
原 題  葉問 終極一戦
英 題  IP MAN: THE FINAL FIGHT
出 演  
黄秋生(アンソニー・ウォン) 陳小春(ジョーダン・チャン)
袁詠儀(アニタ・ユン) 鍾欣潼(ジリアン・チョン)
曾志偉(エリック・ツァン) 葉 準(イップ・チュン)
周楚楚(チョウ・チュウチュウ) 蘆惠光(ケン・ロー) 
熊欣欣(ホン・ヤンヤン) 洪天明(ティミー・ハン)

<あらすじ>
1949年。イップ・マン(黄秋生)は政治的な背景から、佛山に妻子を残して単身香港に渡る。その地で詠春拳の指導を始めると、警官のタン・セン(陳小春)、労働組合委員長のション(洪天明)ら熱心な生徒が集まる。しかし職場の汚職や労働争議などの影響で練習に集中できない者も多い。イップ・マンは時々故郷から訪れる妻ウィンセン(袁詠儀)とのひとときを楽しみにしていた。しかし大陸との国境が閉ざされた後は、生涯会うことはなかった。彼女の死後、落胆したイップ・マンといつもよりそっているのが歌手のジェニー(周楚楚)。弟子たちも、息子のイップ・チュンも、どうしても彼女のことが気に入らない。

<感想など>
「イップ・マン」を知って日が浅いのに、ずいぶん前から知っているような気になっている。短期間にイップ・マンを描いた作品を続けて観たからだろうか。

甄子丹(ドニー・イェン)、杜宇航(デニス・トー)、梁朝偉(トニー・レオン)、そして黄秋生(アンソニー・ウォン)。四者四様のイップ・マンだが、いずれも間違いなくイップ・マンその人だと思いながら観ていた。(その人となりを研究したわけでもないが。)最初の甄子丹主演作はともかく、後に続く作品を観ても前作の俳優を思うことなく、目の前のイップ・マンに集中していた。武術だけでなく人間性も賞賛に値する人物だからこそ、制作側は人間としての様々な理想像を彼に託したくなるのかも知れない。それぞれが魅力あふれるイップ・マンである。

今回は最終章ということで、人生の終焉に近いイップ・マンが描かれている。パワーで圧倒するのではなく、相手を読み、その動きを使って身を守る。あくまでも防御だと言うイップ・マンの姿勢は、安心して観ていられた。ただ、語り手が息子という設定で、弱いところや嫌いなところも見せているところが、他作品とは違う感覚だった。

今回の見どころその一は、イップ・マンと白鶴拳宗師ン・チョン(曾志偉)との手合せである。両者の戦いを見るのはたぶん今回が初めて。老練の技が堪能できる作りになっていると思う。曾志偉の鶴のポーズなど全く笑う場面ではないはずだが、ニンマリしてしまった。

見どころそのニは、九龍城での戦いだ。嵐の中弟子のセイムイ(鍾欣潼)が夫の後を追ったと知るや、イップ・マンは九龍城へと乗り込んでいく。暴風雨も吹き飛ばしてしまいそうな威力が漲って、観る側のテンションも上がっていく。その後はおなじみの勧善懲悪劇。本物の格闘家たちの動きには、敵味方関係なく惹きつけられた。

地味な脇役も印象に残る。
陳小春演じる警官はニコリともしないキャラクター。汚職の階段を一歩一歩昇っていくが、最後の最後で自らを振り返る。華やかなストーリーの陰に隠れたもう一つの展開が興味深かった。そしてもっと地味だったのが袁詠儀演じるウインセン。以前ドラマで、苛め抜かれる嫁役を見たことがあって、そのときの控えめな彼女と重なった。陳小春も袁詠儀も、どちらかといえばチャキチャキしている方が好きなのだけれど…。

話はそれてしまったが、もう本当にこれで終わりなのだろうか。
もっといろいろなイップ・マンを見たい!!

恋の紫煙2

20130903

Love in the Buff

2012年/香港/1時間51分(劇場で鑑賞)
監 督  彭浩翔 (パン・ホーチョン)
原 題  春嬌與志明
英 題  Love in the Puff
出 演  楊千嬅(ミリアム・ヨン) 余文樂(ショーン・ユー)
     楊 冪(ヤン・ミー)  林兆霞(ジューン・ラム)
     徐 崢(シュー・チェン) 司徒慧焯(ロイ・ツェト)
     谷祖琳(ジョー・コク) 黃曉明(ホァン・シャオミン)

<あらすじ>
同棲を解消したチョンギウ(楊千嬅)とジーミン(余文樂)は、それぞれ北京に派遣され、偶然街角で再会。ジーミンは客室乗務員のヨウヨウ(楊冪)とつきあっていた。その後チョンギウも、マレー系華人のサム(徐崢)から結婚をほのめかされ心が揺れる。そんな中、かつて苦い経験をしたブレンダ(林兆霞)が黃曉明似のベン(黃曉明)とお見合いし、たちまち意気投合。やがてチョンギウともジーミンも、自分の本心と向き合うこととなる。

<感想など>
ブレンダの泣き声を残したまま終わった前作では、正直、主演のハッピーエンドを、もろ手を上げて喜べなかった。今回は二人の成り行き以上に、ブレンダのことが気がかりだった。完全な脇役だがこれほど観る者の心に残るとは、なかなかの存在感。さあ、どうなる?

本作では北京での香港人、の設定が楽しめた。
乾燥する環境に慣れなくてのど飴を求める状況はすごくよくわかる。
また、広東語を解さない北京人の前でちらりと広東語でつぶやく場面も実にリアル。
自分が中国にいた80年代後半、大陸を旅行する香港人の、普通話⇔広東話の切り替えの速さに驚いたものだ。私の滞在先は北京から遠く離れた杭州。どちらかと言えば純粋北京語よりは、南方系の人の「上手な」普通話の方がありがたかった。その点楊千嬅の普通話はききとりやすい。

お相手大募集のプラカードにも笑ってしまう。似ても似つかないのにトニー・レオン似だと言い切る男性からは、結婚への意欲がひしひしと伝わってくる。「黃曉明」似だなんて言う人がいたら、誰もがペテン師だと疑うのでは?黃曉明の出演は知っていたが、まさかブレンダのお相手とは…。チョンギウ同様ワアッと小さく声をあげてしまった。いつのも二枚目ではない、奥手な恥ずかしがり屋さんが意外にしっくりしていて(彼の素だろうか?と疑ってみたりして)、ブレンダとお似合いだった。(笑)

また、本人役で出演の鄭伊健。「チョンギウ(楊千嬅)の初恋相手」であることが、あたかも俳優同士の事実のように聞こえてくる。ちなみに「そんなことはない」とのコメントを読んだので作り話であると納得。本人というのはホント不思議なキャラだと思う。

さて、ジーミンは前回に引き続き優柔不断で情けない男子スタイルを全開。「床吧」で下心丸出しの態度をとるかと思えば、チョンギウの方にも傾いていく。こんな「バカ」男を想うチョンギウが心配だが、もうしょうがないのよね、理屈抜きで好きなものは好きなのだから。もっとも、密閉された狭い空間でドライアイスをゴボゴボさせるのは危険だと聞いたことがあるので、トイレではやめた方がいいとは思うけれど。あの場面ではドアはあいていたっけ…。なんだかすごく気になる…。

一方、恋愛騒動に巻き込まれたヨウヨウとサム、両者のきっぱりとした引き際は観ていて気持ちよかった。

ハッピーエンド後の波風は十分予想できる。でもなんだかんだ言っても、二人はずっと一緒なのでしょうね。


恋の紫煙

20130902

Love_in_a_Puff.jpeg

2010年/香港/1時間42分(劇場で鑑賞)
監 督  彭浩翔 (パン・ホーチョン)
原 題  志明與春嬌
英 題  Love In A Puff
出 演  楊千嬅(ミリアム・ヨン)  余文樂(ショーン・ユー)
     張達明(チョン・ダッミン) 司徒慧焯(ロイ・ツェト)
     谷祖琳(ジョー・コク) 林兆霞(ジューン・ラム)

<あらすじ>
禁煙法の施行で喫煙できる場所が制限された香港。昼休みになると数少ない喫煙場所にいろいろな業種の愛煙家たちが集まり、新たな社交場ができていた。化粧品店の店員チョンギウ(楊千嬅)と広告会社社員のジーミン(余文樂)もそこで知り合ってすぐに意気投合、1週間もたつと互いにかけがえのない存在になっていることに気づく。

<感想など>
各種映画祭での話題作。今回東京での日程は非常にタイトだったが、なんとか調整してようやく鑑賞することができた。

喫煙しない私には彼らの気持ちの半分も分からないだろう、と思いながらもコミカルなやりとりは楽しい。喫煙場所での会話で下ネタが飛び交うところに、ヘビースモーカー同士の連帯感がうかがえる。それにしてもモクモクモクモク…観ているだけで咳こんでしまいそう。

喫煙場所で出会った二人の進展が、日記形式で綴られる。
失恋したばかりのジーミンと長年の同棲生活に嫌気がさしているチョンギウ。何気ないやり取りの中で互いの共通点が徐々に増え近づいていく。その距離を詰めていく様子もごくごく自然。嫉妬心の積み重ねであったり、会いたい気持ちであったり。即レス場面にはこちらの方がドキドキしてしまった。

観ている側としては一日の出来事があまりにも多く、24時間が長く感じられる。過ぎてみれば一瞬なのだけれど。

禁煙法が二人の縁を取り持ったとも思えるストーリー。終盤では喘息のチョンギウにジーミンが禁煙を勧める場面もあるから、あれほど喫煙の場面があっても行政としては嬉しい(おいしい?)のではないだろうか。

上映館の外側にも喫煙場所があるのを発見。きっと前からあったのだろうが、気付かなかったのだ。「恋の紫煙」を語り合いながら初対面同士が仲良くなる…のを想像してニンマリしてしまった。

李小龍〈ブルース・リー〉 マイブラザー

20130803

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2010年/香港/1時間57分(劇場で鑑賞)
監 督  文 雋(マンフレッド・ウォン)
     葉偉民(イップ・ワイマン)
原 題  李小龍我的兄弟/ My Brothers Bruce Lee
出 演  李治廷(アーリフ・リー) 梁家輝(レオン・カーファイ)
     鍾麗緹(クリスティ・チュン) 葉 璇(ミシェル・イップ)
     謝婷婷(ジェニファー・ツェー) 張一山(チャン・イーシャン)

<感想など>
“ブルース・リー”は、おそらく私が最初に知った華人俳優だろう。ヌンチャクの目にもとまらぬ動きや「アチョー!!」という怪鳥音は、彼に対して特に思い入れがあったわけではないが、何か人間離れした、神秘のベールに包まれた存在として印象に残っている。

けれども本作品には、当時私が感じていた“ブルース・リー”は登場しない。実弟、ロバート・リー氏が製作総指揮をしたというこの作品に出てくるのは、俳優“ブルース・リー”ではなく、あくまで家族の一員である「かなりやんちゃで思いやりのある兄ちゃん」だった。また、その時代も香港も知らないのに、どこか懐かしい感覚が湧いてくる。あのビー玉を奪い合っていたサイフォン少年が、小学校時代どのクラスにもいた先生泣かせの「悪童」に見えたからかもしれない。カメラワークや淡い光加減、品のある調度品の数々など目に映る光景に心が和み、友や家族との別れには気持ちが揺さぶられる。私のようにブルース・リーをよく知らない者も楽しめる内容だと思う。

主演のアーリフ・リーは初めて見る顔だった。かなりの重圧なのでは?と観る前は思ったが、渡米前の姿を描いた作品だと知り、かえってのびのびと演じているように見えた。ブルース・リーが、青春を謳歌している、ちょっとナイーブな男の子だったとは。ただ、高校時代の彼はかなり大人びて見えた。俳優の実年齢にもよるのだろうが、幼少期の屈辱感や、早く大人になりたい気持ちなどから、今の子どもよりも精神的に大人に映るのかもしれない。弟と組んだダンスバトルからは、彼の優しさや繊細さが、ボクシング対決からは妥協を許さない精神と情の厚さがうかがわれ、人気者なのもわかる気がした。

渡米の理由がそういう事情からだったとは…。もしそれがなかったら…と一瞬思ったが、類まれなる向上心を持った彼ならどこにいても人気は爆発しただろう、と考えなおした。でもやはり30代前半は若すぎる。

没後40年。はたして私が初めてその名を知ったのは存命中だったのか、それとも故人となってからなのか。記憶をたどってみたが、よくわからないままである。

ルージュ

20130408

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1987年/香港/1時間36分(劇場で鑑賞)
監 督  関錦鵬(スタンリー・クワン)
原 題  胭脂扣/rouge
出 演  梅艷芳(アニタ・ムイ) 張國榮(レスリー・チャン)
     萬梓良(アレックス・マン) 朱寶意(エミリー・チュウ)

<あらすじ>
1930年代の香港。妓女のユーファ(梅艷芳)と富豪の次男坊チャン(張國榮)は熱烈に愛し合っていた。しかしチャンの家族はすでに彼の許嫁を決めており、二人の結婚に猛反対。絶望したチャンとユーファは心中を図る。50年後、幽霊となったユーファは新聞社勤務のユン(萬梓良)に、尋ね人の広告掲載を依頼する。実は彼女は死ぬ間際、チャンと会う約束をしていたのだった。ユンは恋人のチョウ(朱寶意)と共に、ユーファの願いを叶えるべく、待ち合わせ場所を探そうと奔走する。

<感想など>(ラストに関するネタバレを含みます)
映画鑑賞が趣味です、と言うようになったのは、『さらば、わが愛 覇王別姫』からだと思う。同時にレスリー・チャンが香港出身と知り、香港映画も観るようになった。それまではごくたまに大陸の映画を観るくらいだったから、かなり影響されたことになる。振り返れば自分の鑑賞歴もまだまだ浅いなあと、つい昨日のことのように感じてしまった。

さてこの『ルージュ』。当時レスリーつながりでレンタルビデオを探したが、近所では見つからなかった。でも何かの記事で、ストーリーもいくつかの場面も、しっかり頭に入っていたので予備知識は十二分。初鑑賞なのに既視感があった。坊ちゃん然としたチャンと妖艶なユーファにはどこかで会っているような…まさか50年前の香港…のはずはないんだけれどね。チャンの台詞にもあったように、まさにお似合いカップルである。

メロドラマ路線ながら、幽霊と現代人との珍道中とも感じられる作品。
ユーファが幽霊だと知った時の、ユンの大げさなリアクションや、チョウの強烈な正義感には、思わずクスリときてしまった。ユンとチョウは交際から4年、ちょっと倦怠ムードだったが、ユーファの熱烈な恋心に感化されて、互いを見つめなおす。その様子をチラリとのぞくユーファの表情がいい。また、二人の女性がルージュの交換をする場面も印象深い。過去と現代での占いが伏線になっていて、ミステリー感覚もある。こんなふうにさまざまな面で楽しめる作りがツボだった。

ラストの情報も入っていたので、心待ちにしていた。
彼が激動の時代をどのように過ごしたのか…。想像をかきたてられる展開だった。

最後の字幕「もう一度出会えたなら」は一瞬で脳裏に焼きついた。

スリ

20130127

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2008年/香港/1時間40分(TV鑑賞)
監 督  杜琪峰(ジョニー・トー)
原 題  文雀
英 題  Sparrow
出 演  任達華(サイモン・ヤム) 林熙蕾(ケリー・リン)
     林家棟(ラム・ガートン) 盧海鵬(ロー・ホイパン)
     羅永昌(ロー・ウィンチョン) 張満源(ケネス・チャン)
     林 雪(ラム・シュー)

<あらすじ>(ラストに関するネタバレあり)
ケイ(任達華)はスリ仲間のボー(林家棟)、サク(羅永昌)、マック(張満源)の親分格。ある日、街で見かけた美しい女性(林熙蕾)に心が動き、シャッターを続けざまに押す。彼女はチュンレイといい、富豪の老人フー(盧海鵬)に囲われる身。尾行したケイは謎の男たちに襲われ負傷。ほかの3人もそれぞれチュンレイに惹かれたのが原因で襲われる。やがて4人は、彼女が故郷の大陸に帰りたがっているのを知る。

<感想など>
ズバリそのもの、という邦題。最初TVの番組表をみたときは、遠い昔のシネマかと思った。でも原題の直訳「文鳥」よりは面白味があるかも。映画祭での上映からDVD発売となった作品のようで、日本での公開はなかったとのこと。なかなかおしゃれな作りなので、大スクリーンならもっと堪能できるだろう、と思いながら鑑賞。

香港には20数年前行ったきりで、画面の風景も当然知らないところばかりだが、なぜか懐かしさがこみあげてきた。ケイが切り取るモノクロ写真、4人が集まる食堂、石畳の坂道、スローな動き、そして昔我が家で飼っていた文鳥。懐かしの銀幕を意識したような展開が、邦題の「スリ」とよく合っていると思う。

4人組はかなりの凄腕だが、美人の前に脆くも崩壊、という喜劇タッチが楽しい。でもよく見ると彼女はどこかあか抜けない。観察眼があるはずの彼らがコロリとやられるなんて。最初は、女性に免疫のない男たちの心を鷲づかみにしたのでは?と思えた。やがて、困っている人を助けるという、細やかな親切心が見えてくる。彼らは彼女を救えるのか、とハラハラドキドキの連続だ。

スリとしての手腕でフーと対決するケイたち。宵闇に舞う雨傘には目が釘付けになる。これまで磨いてきた技術はこの夜のためか。一瞬のスキも見せない男たちの静かな闘いに息をのむ。

けれど次の場面ではびっくり。フーは一見ものすごく怖い親父なので、終盤の幼児のように泣きじゃくる姿が信じられない。この急激な画面展開が面白い。次に印象的なのは、空港に向かうタクシーの中でチュンレイが故郷に電話をかける場面。初めて見せる、自然な笑顔だった。

それにしても4人はこれからもスリ稼業を続けるのだろうか。4人乗りなんかしていたら目立って仕方がないではないか。

大魔術師“X”のダブル・トリック

20130115

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2011年/香港/2時間8分(「冬の香港傑作映画まつり」で鑑賞)
原 題  大魔術師
英 題  The Great Magician
監 督  爾冬陞(イー・トンシン)
出 演
梁朝偉(トニー・レオン)劉青雲(ラウ・チンワン)周 迅(ジョウ・シュン)
林 雪(ラム・シュ)王子文(ワン・ズーウェン)閆 妮(イェン・ニー)
呉 剛(ウー・ガン) 澤田拳也  秦 沛(チョン・プイ)
方中信(アレックス・フォン)谷德昭(ヴィンセント・クォック)呉彦祖(ダニエル・ウー)

<あらすじ>
軍閥が割拠する1920年代。雷大牛(劉青雲)の勢力範囲にある北京、天橋に、張賢(梁朝偉)というマジシャンがやってくる。彼の目的は、大牛に捕えられている師匠(秦沛)と、大牛の第七夫人柳蔭(周迅)に再会することだ。柳蔭は張賢と将来を約束していたが、彼の留学中に大牛と結婚してしまったのだ。張賢は革命家たちと手を組み、活動拠点を劇場に置いて、芸を披露する兄妹(林雪・王子文)と共にマジックをしながら、雷大牛に接触する機会をうかがっていた。

<感想など>
これぞお正月映画!!梁朝偉のマジックとは何て素晴らしいサービスなの?と言いながら実は鑑賞からずいぶん経った今、かなり忘れてしまっている。でもその時を存分に楽しんだのは確かだ。笑ったところ、あれれ!!と意表を突かれたところなど、思い出すままに書くとしよう。

まず、冒頭で登場した呉彦祖が、あっという間に<血滴子>にやられてしまった場面では卒倒しそうになった。この<血滴子>(首切りの武器)、観たい作品のタイトルでもあったので名前だけは知っていたが、まさかここで目にするとは思わなかった。でも切り口がまるで竹輪。もしかして…の予感がよぎり、ちょっとホッとしたかも。

こんなふうに、ゲスト的出演者の余興(?)あり、ハラハラドキドキする追いかけっこありで、飽きさせない展開。鑑賞側は、目の前の料理を頬張るのに必死で消化が追いつかない、という感じ。だから後で忘れてしまうのだ。

でも本筋はわりとシンプルだと思う。
歴史的背景や多彩な登場人物は二の次で、張賢、柳蔭、大牛の三角関係が、どのように展開するのかが最大の関心事だ。最初は張賢が柳蔭とめでたくゴールインするものと思っていた。「軍閥の大牛=悪」の観念から、彼が淘汰されるものと勝手に考えていたのだ。しかし真の敵が見えてくると、大牛の好感度がだんだん上がってきた。そして、どちらが柳蔭のハートを射止めるのか、ではなく、柳蔭がどんな生き方を選択するのかが、焦点となる。彼女は盛んに「自由恋愛」と言うが、大牛との関係は当然それに当てはまらず、張賢の場合も従属させようとする態度だから、彼女の思いとは異なる。

終盤で夢を思い描くシーンがあったが、それは観客への投げかけでもあるのだろう。
「あなたの夢は何ですか?」と。

それにしてもああいうエンドとは、全く予想もしなかったな。
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Author:孔雀の森
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大切に♪

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